■みい様の首輪■

	●１代目首輪 　招き猫がしているよだれかけ風の絹の首輪。ヒモ部分はもみ、よだれかけ部分は世話係のお宮参りの着物の切れ端。赤い色が首についてしまうい、緩めにかけてあるため、かじってしまうので、すぐにやめる。
	●２代目首輪 　ピンクのノミとり首輪。父が気に入らなかったみたいだったのと、噂によるとけっこう殺虫効果が強すぎるらしいので、暖房で部屋が締め切りになり、こたつを出す時期にやめる。
	●３代目首輪 　多慶屋で購入。赤いチェックの布のバンド部分にピンクと水色と黄色の三つ編ゴムがついたセイフティー首輪。２度ほどとってしまった。これも父の好みではなかったようだ。もっといいのを買ってやれと煩くいうので、買い換えることに。
	●４代目首輪 　インターネットの通販で購入。アメリカ製。茶色の革のバンドにゴムを通したビーズがついたセイフティー首輪。父は気に入ったが、みいは気に入らなかったようで噛み切ってしまった。修理したが再度、噛み切り、とうとう修理不能に。
	●５代目首輪 　浅草の仲店で購入。 　ゴムの部分がない普通の赤い革製。なので、抜けるようにゆるめにつけてある。雇い主は色が気に入らないようだ。細い方は増福院から送って来た、お不動様のお守りのヒモ。こちらも抜けるようにゆるめにかけてある。
	●６代目首輪 　５代目の首輪が小さくなりそうだったので、時計の替えバンドとコンビニでみつけた木製のブレスレットをゴムでつないでつくった首輪だったが、みいが木の部分を噛みくだき破損。
	●7代目首輪 　東急ハンズで購入。ハートの鋲が打ってあるので丈夫そう。みいも食いちぎれないだろうと思っていたら、先の方を食いちぎってしまいました。赤いのはお不動様のお守りのひも。
	●８代目首輪 　５代目首輪と同じ浅草の仲店で購入。 　今回は父親が選んだ、黄色の革に緑のガラス玉がついている安キャバレーの踊り子さんみたいな首輪。みいにつけたら、なんとなく毛皮を着ているＮ村幸代氏。

■首輪について■
　首輪は猫にはつけない方がいいらしいが、やはり万が一、外に飛び出してしまうこともあるかもしれないし、それで迷子になってしまったらと考えると、電話番号を書いた首輪をしておいた方が、はやくみつかりそうで安心できる。
　嫌がるならリボンから慣らして、という猫の本の指導に従い、小さい頃、みいの首にリボンを巻いてみたが、器用にほどいてしまう。なんど巻いても、いつの間にかなくなっている。
　そのうちリボンに敵意を持ち、リボンを見せると、凶暴にじゃれるようになってしまった。リボンは駄目だったが、布で作った首輪はしかたなくつけてくれた。
　首輪を舐めるのでちょっと心配だったが、夏でダニが増殖する頃になったので、ノミ避け首輪にしてみた。ノミ避けの首輪は嫌がらずに舐めなかったので、これなら普通の首輪でも大丈夫と思い、こたつの季節になったしと、セーフティー首輪というゴムがついている首輪がひっかかったらすぐに抜ける首輪にした。ゴムのところに毛がからむらしく、気になるらしい。それにゴム付きの首輪は猫の安全面ではいいのだろうが、簡単に口でくわえられるので、ゴムや革を噛むのが大好きなみいは、首輪をくわえこんで、噛んでしまう。
　ゴムの部分にビーズが使ってある革の首輪に変えてみたが、やはるくわえて噛む。しかも革なので噛み切ってしまう。
　で、普通の首輪を緩めにつけることに。今のところくわえないので、噛み切る様子もない。が、買ったばかりなのに、みいがむくむくと大きくなっていて、もうじき小さくなってしまいそう。
■鈴について■
　ノミ避け首輪の頃に、みいも一週間ほど鈴をつけていた頃がある。
　まだ小さかったので、部屋の隙間に入り込んで、見つからなくなってしまい、あちこち探し回らなければならなかったので、鈴の音はありがたかった。
　名前を呼ぶと、もそもそと出て来るようになったので、取ってしまった。なんでかというと、夜中にみいが走り回ると、私が五月蝿かったから……。
　猫に鈴をつけるのは、鳥に猫の存在を知らせて、野鳥を傷つけないようにするためらしい。
　猫の聴力は人間よりいいので、鈴の音はかなり大きく聞こえて、猫には可哀想という説があるが、全ての音が人より大きく聞こえているのだから、猫は人よりも音量にたえられる脳の構造になっているはず。人間の脳は耳元でシンバルを鳴らされたらたえられないかもしれないが、猫は鈴の音くらいなら、あんがい苦痛ではないのでは？　じゃなければ、五月蝿いので動かなくなるのでは？　平気で走り回るのだから、気にならないとしか思えない。
　みいはネズミバスターズとしての使命もあるので、鈴はつけないことにしたが、猫がそれほど嫌がらないのなら、つけても大丈夫なのではないかと、私は思っている。